名古屋の街中で働き、マンションで暮らしていたころ。
春は花粉症に悩まされ、夏はただ暑くてうっとうしく、秋は通勤時間に少し心地よさを感じるくらいで、
冬はただ寒いことしかかんじなかった。
季節の違いは、気温と服装やデパートのショーウィンドーで感じるものでした。
日進市の住宅街に引っ越し、庭のある暮らしが始まってから、その感覚は大きく変わりました。
春になると、次々に花が咲き、木々が芽吹き、一週間ずつ景色は変わっていく。
夏は暑さの中で、ぐんと育った葉が日差しをやわらかく受け止め、その隙間から
こぼれる光に季節を感じる。
秋にはまた違う植物が花開き、やがて落葉し、実りの時期を迎える。
外の変化に気づくようになると、不思議と一年の流れがゆっくりに感じられるようになりました。
そしてそれは、子どもたちの成長とも重なっていきます。
「実がなったね」と一緒に庭に出ていた日々から、「取ってきてあげるね」と一人で外に出ていく姿へ。
「今日は柿の葉で天ぷらしようよ」なんて言葉が出てくるようになる。
日々の小さな変化を感じながら、子育てをしていけること。
それは、何気ないようで、とても豊かな時間だと感じています。
樹木は、ただ魅せるためのものではなく、暮らしの一部としてそこにある。
季節の移ろいを受け取りながら過ごす毎日は、特別なことがなくても、満たされています。
毎日の中にある小さな変化に気づけること。
子供だけではなく、大人にとっても、自然が身近にあることは、心が満たされてくるんだと
思っています。
最近、少し忙しく、ぼさぼさになりつつある我が家の庭を手入れしなければと
日々後ろめたく思いながら、それでもやっぱりお庭はいいもんだと思っています。
